音楽史上「最初の交響曲」とされる作品の特定には諸説ありますが、18世紀半ばにイタリアの作曲家ジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニが作曲した『交響曲 ハ長調 JC 7』などが最初期の作品として知られています。当時はオペラの序曲(シンフォニア)から独立した器楽曲へと変化する過渡期であり、弦楽合奏を中心とした3楽章構成で書かれていました。
その後、ハイドンが100曲以上の交響曲を手掛け、4楽章形式や管弦楽の編成を確立させたことから、彼は「交響曲の父」と呼ばれています。交響曲は一人の天才が突如生み出したものではなく、オペラ序曲からの発展と多くの作曲家の試行錯誤によって誕生しました。
交響曲(シンフォニー)とは、オーケストラ演奏のために作られた最も規模の大きいクラシック音楽の形式です。一般的に独立した3から4つの「楽章」から構成され、全曲を通してドラマチックな物語のように展開します。ソナタ形式に基づく緊密な構成が特徴で、管弦楽の様々な楽器が持つ音色を複雑に組み合わせ、豊かで奥深い音の世界を作り出します。18世紀にハイドンやモーツァルトらによって基礎が作られ、ベートーヴェンによって喜怒哀楽や思想まで表現する芸術へと昇華されました。今日でもクラシック音楽の金字塔として親しまれています。