ヨハン・パッヘルベルが1680年頃に作曲した『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調』の第1曲です。同じ低音のコード進行が8小節ごとに28回繰り返される中で、3つのヴァイオリンが同じメロディを時期をずらして追いかけ合うように重なる構造を持っています。シンプルでありながら美しい重厚なハーモニーが特徴で、心を落ち着かせる効果や心地よい余韻を与えます。長い間忘れられていましたが、20世紀後半に再発見されて世界的な大ヒットとなり、現在では結婚式の定番曲やポピュラー音楽のコード進行の基礎としても親しまれています。

正確な作曲年代の記録は残っていませんが、1680年前後(1680年〜1706年頃)に作曲されたと推定されています。
生前や死後長らく楽譜が出版されず作品としては埋もれていましたが、20世紀に入り1919年に音楽学者のグスタフ・ベックマンによって論文上で初めて楽譜が公刊(出版)されました。
一般に広く知られるようになったきっかけは、1968年にジャン=フランソワ・パイヤール指揮の室内管弦楽団が録音したレコードが大ヒットしたことです。