西アフリカのグリオ(ジェリ)に関する最も古い文字記録は、14世紀のイスラム旅人イブン・バトゥータによる『大旅行記』に見られます。彼は1352年にマリ帝国を訪れた際、皇帝スルタン・スレイマンの宮廷で、宮廷詩人や音楽家たちが鳥の羽で飾られた仮面をかぶり、楽器を奏でながら皇帝を称える歌や歴史を披露する儀式を目撃し、詳細に書き残しました。これが口承で歴史を伝えるグリオの存在を証明する世界最古の外部記録とされています。また、グリオ自身が伝承する物語としては、13世紀前半のマリ帝国建国者スンジャタ・ケイタを称える『スンジャタ叙事詩』が最古の伝承として今に受け継がれています。