ダイアトニックコードとは、ある特定のスケール(音階)に含まれる音だけを重ねて作られる基本的なコード群のことです。例えばCメジャースケール(ドレミファソラシ)の場合、その構成音を1つ飛ばしで3音または4音ずつ重ねることで、7つの標準的なコード(C, Dm, Em, F, G, Am, Bdimなど)が自動的に導き出されます。これらは同じスケールから生まれているため、互いに調和しやすく、曲のメロディやコード進行を作る際の決定的な土台となります。ポピュラー音楽における多くの楽曲は、このダイアトニックコードをベースにして展開されています。

Dメジャースケール(レ・ミ・ファ♯・ソ・ラ・シ・ド♯)の音を1音飛ばしで重ねて作られる7つの基本コードのことです。3和音(トライアド)ではD、Em、F#m、G、A、Bm、C#dimとなり、7の音まで重ねた4和音ではDMaj7、Em7、F#m7、GMaj7、A7、Bm7、C#m7(b5)となります。主音であるD(Dメジャー)を中心とした非常に明るく爽やかな響きが特徴で、ギターで押さえやすい開放弦のコードが多く含まれるため、ポップスやロック、アコースティックソングなどで頻繁に用いられます。

この様に、メジャースケールはどのキーであっても音の間隔が全音と半音の同じ法則で並んでいるため、4音ダイアトニックコードの種類と順番はすべて共通になります。1番目と4番目がメジャーセブンス、2番目と3番目と6番目がマイナーセブンス、5番目がドミナントセブンス、7番目がハーフディミニッシュという組み合わせは絶対に変わりません。この度数ごとのコードタイプという共通の型を覚えておけば、どのキーに移調されたとしても、スケール構成音をひとつずつ数え直すことなく瞬時に正しいコード群を導き出せるようになります。

一方で、ナチュラルマイナースケールから作られる4音ダイアトニックコードも、どのキーであっても種類と順番はすべて共通です。1番目と4番目と5番目がマイナーセブンス、3番目と6番目がメジャーセブンス、7番目がドミナントセブンス、2番目がハーフディミニッシュという型になります。これは平行調関係にあるメジャースケールの型が6番目のマイナーセブンスから順にスライドした構造になっています。なお実際の楽曲では、5番目のマイナーセブンスをドミナントセブンスに差し替えて、主音へ強く着地する展開を作る手法が頻繁に用いられます。

Eナチュラルマイナースケール(ミ・ファ♯・ソ・ラ・シ・ド・レ)の音を1音飛ばしで重ねて作られる7つの基本コードのことです。3和音ではEm、F#dim、G、Am、Bm、C、Dとなり、4和音ではEm7、F#m7(b5)、GMaj7、Am7、Bm7、CMaj7、D7となります。主音であるEmを中心に暗く哀愁のある響きを持ち、ロックやハードロックの楽曲で特に多用されます。また実際の楽曲では、展開をよりドラマチックにするために、VのBm(Bm7)を長三和音のB(B7)に差し替えて使われることも一般的です。