20世紀最高のオペラ歌手マリア・カラスの本格的な出世作は、1947年にヴェローナの野外劇場アレーナで主役を演じたポンキエッリ作曲のオペラ『ラ・ジョコンダ』です。指揮者トゥリオ・セラフィンに見出されて立ったこの大舞台で鮮烈なイタリア・デビューを果たし、一躍国際的な注目を集めました。
さらに1949年、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場にて、超重量級のワーグナー作『ワルキューレ』のブリュンヒルド役を歌うわずか数日後に、超難度の技巧を要するベッリーニ作『清教徒』のエルヴィラ役を代役で完璧に歌いこなすという快挙を成し遂げます。この奇跡的な歌唱によって「世紀の歌姫(ラ・ディヴィーナ)」としての地位を不動のものとしました。